岩手県・浄法寺町へ…②きれいなお部屋と、どぶろくに酔いしれた<天台の湯>

 姐さんが泊まったのは、岳(やま)の麓の<天台の湯>。ここは11年前に二戸市によって開湯され、当初から管理運営は第三セクター(二戸市ふるさと振興株式会社)が行っています。そして、このお湯は寂聴さんが命名されました。今でも年4回、<天台寺>の境内で行われるあおぞら法話のときには、寂聴さんはここに泊まられるそうです。
 これまで八幡平の温泉をあちら、こちら探索した姐さんですが、ここの客室のようにきれいなお宿に泊まったことはありません。八幡平のお宿は、湯治を目的に古い歴史があるので、築11年のこの施設なんてまだまだよちよち歩きの赤ちゃんのようなもの。生きている年数が違いすぎて比較するのはおかしいですが、ここは浄法寺町の意気込みが感じられるお宿です。
 料理は正直、種類は豊富ながらどこの地方にでもある料理かな、って最初は思ってしまいました。でも、箸が進む内に、この地ならこそのおもてなしって感じました。姐さんが特においしい、と思ったのは豚肉のしゃぶしゃぶと最後に出たお蕎麦。浄法寺町とは東と西に場所を隔てますが、同じ二戸市の折爪岳(おりつめだけ)を望む森の中で飼育されたブランド豚<佐助>のしゃぶしゃぶです。臭みがなく、やわらかくて食べやすかったです。地元産のニンジン、ハクサイ、ネギそしてウドなど野菜と山菜もたっぷりでした。
 食事と一緒に例の如くで、お酒を注文。係の男性が「お飲物はどうしますか?」「日本酒をお願いします。常温でけっこうです」「とりあえず2合ばかりお持ちしましょうか?」「そうしてください」ということで、大きな徳利がお膳に添えられました。
 と、天ぷらを頬張っているとき携帯のランプが。聞こえてきた声は娘の夫のじゅんじゅんさん。「お母ちゃん、天台の湯は<どぶろく>が美味しいですから。呑んでみてください」と。
 正直悩みました。もうすでに、目の前の2合徳利が軽くなりつつありましたから。でも、今日はお湯に入らないですぐに寝れば大丈夫、と観念(!?)して「すみません、こちらのどぶろくがすごくおいしい、と今家族から電話がありましたので、1合分お願いできますか」。
 <どぶろく>はこの地では<オッホ>と呼ばれる特産品。<天台の湯>でも免許を取り、自前の米、雑穀を使って独自のブランド品を作っています。同じ材料と同じ分量でも、各製造者によって素材の使い方や発酵の仕方で味がまったく異なるところが極意とか。ちなみに日本酒は<南部美人>で一合420円、どぶろくは一合300円。
 この晩のお客さんはおひとりさま、男女ひとりずつ、若者グループ(風力関係者)2組でした。
姐さんには隅の席を用意してくれたので、気楽に食事ができました。客が望むときには寄り添い、そっとしてほしいときには離れてくれる。ホスピタリティーのきちんとしたお宿です。

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(画像上)独り寝の布団が寂しそうですが、4人は泊まれる広くてきれいな部屋。窓からは青森県との県境の峰峰が借景に。一口に緑と言っても、色合いはさまざま。だからこそ心安らぐ。部屋には洗面所、トイレもあり、洗面台のある空間はとても広いスペース。洗面所、トイレ付きのお宿に泊まるのはほんとうに久し振り
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(画像上)画像は夕食のお膳。天ぷら(左スミ)は定番の野菜とエビのほかに山菜も。天ぷらの揚げ方、食べ方で若い頃夫と大げんかしかことがあり、夫とは食べたくない、自宅で作りたくない料理のひとつ。でも人に揚げてもらう天ぷらって、揚げたての熱々ではなくても、なんて美味しいの! 猫舌の姐さんにはちょうどいい。お酒のあとに炊き込みご飯とお蕎麦が出た
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(画像上)お宿の名物<どぶろく>。名前は<アヤ>。<アヤ>とは南部地方の方言で<オヤジ>のこと。<アヤ>の名前は、もうひとつの浄法寺町名物ヤマブドウ100パーセントのワインの名前、<アッパ>(方言でオフクロ)に由来する。姐さんが呑んだのは雑穀米のどぶろく。浄法寺漆器の片口と「こぶくら」(ぐいのみ)で(画像の品はレプリカ)。とても呑みやすいお味だった。雑穀米のほかに米で作ったアヤ甘口、辛口がある。アルコール度数は15~16度。720mlで1400円
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(画像上)玄関入って正面、大広間の襖の上には、寂聴師の法話の言葉が掲げられている。曰く「大事なのは顔ではなく、顔つきです」、曰く「思い切ってありがとうと一言言ってみなさい、その一言で相手も変わるし、自分も変わる」、曰く「駄目な子はいない、駄目な親がいるのです」

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この記事へのコメント

よいこ
2013年05月22日 07:54
 うわあ いいですね。一人旅は最高ですよね。
じゅんじゅさんからの電話、やさしいですね。どぶろくの名前が アヤというのもおしゃれです。3合全部たいらげたのかしら・・・旅で飲む酒はいつもと違いますから。少しゆっくりとできたでしょう。八幡平行ってみたいです。姐さんのブログで、旅ができます。

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